外で体を動かして仕事をするのが好き。
「後世に残っていくもの」を
つくる喜びを実感。

Interview

藤井達也さん

Tatsuya Fujii / Age 43

札幌理工学院土木工学科卒 / 測量士・一級土木施工管理技士・橋梁点検士
株式会社フジ土木設計 / 設計環境部 主任

高校の進路相談で、「道路をつくりたい」。

子ども時代はファミコンにはまっていて(笑)、将来の夢も何もありませんでした。ただ体を動かすのが好きだったので、漠然と何かをつくりたいな~とは思っていたんです。高校のときそれが道路とか橋とか具体的なイメージになって、土木系の専門学校へ進学。2年後、担任の先生の紹介でこの会社の試験を受け入社しました。設計部に配属になり、最初は上司の元で図面を描く毎日。そのときはまだ手描きでしたが、1年後PC98が導入され瞬く間に業界に広がりました。だから僕はPC歴がいちばん長い社員なんです。

夏は橋や道路の点検など、現場作業が主な業務。橋梁点検車や高所作業車に乗って橋の裏側を覗いたり、スノーポール(道路の両側にある矢印形の固定式視線誘導柱)を点検します。工期が迫る年度末は残業もあります。現場が地方だと朝も早いですが、早起きは得意なので苦になりません。入社して23年。今は女の子1人、男の子1人の父です。22歳で結婚したこともあって辞めてるヒマはありませんでした(笑)。息子に同じ仕事を勧めたいとは思わないけど、やりたいと言ったらアドバイスしてあげられるかなと思います。

今取り組んでいるのは比布の河川排水工設計。「今月末納期なので追い込みです」と、この日は残業の予定。

3人の部下を育てることが、いちばんのやりがい。

辛いことはあまりないですが、仕事が立て込むと大変ですね。似た項目が多いぶんミスも出やすいので、注意しています。失敗は…工程管理が甘くて工期に遅れそうになって、上司と徹夜して間に合わせたことがありました。今では僕にも26歳から30歳の3人の部下がいます。別な業界からの転職組もいるので育てるのが難しい面もあるのですが、仕事を頼んで、教えたことだけでなく何か付加価値をつけて返ってきたりするとうれしくなりますね。

僕のまわりは人間関係がいいんです。同業者とは、数社で共同企業体をつくったり業界の講習会で顔を合わせることも多いので自然に仲良くなります。初めてやる仕事は、経験のある同業者に聞いたりもしますよ。河川事務所に3年間出向した経験では、人間関係の幅が広がりました。社内でぶつかることがあっても、自分やさしいので(笑)。厳しく怒らなくても、伸びる人は伸びますから。父の転勤が多かったから、転校先で仲良くなる術を身に付けていたんですかね(笑)。車いじりが好きで、「NOAH、VOXY、ESQUIRE」オーナーのチームの代表もやってます。会員は全道に 120人以上、メンバーに建設業の人がいて情報もらうこともあります。

そろそろ老眼が入ってきましたからね(笑)、若い人にどんどんこの業界に入ってきてほしい。仕事は安定してありますし、外仕事といってもそれほどキツくない。ほどほど外好きな人にはいい仕事です。特殊車両の免許が取れたり、スキルアップのメリットも多い。もちろん女性も大歓迎です。今うちの女性職員は3人。ひとりは産休中です。長く働ける、いい業界ですから!

二代目の代表を務める「Glanz」は、車「NOAH、VOXY、ESQUIRE」の愛好家グループ。コンビニで同車種がとまってたら「話しかけちゃいます(笑)」。

取材日:2022年3月1日